社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)がない状態で目標管理をやると

◇売上目標を部署で決める会議の場面で
A組織では、それぞれが目指す数字を言い合い、おまえがそこまでやるならおれはここまでやるとどんどん目標がつりあがってゆく。結果的に部署が受け持っている数字をはるかに上回る目標になる

B組織では、じーっと黙っていて、待ちきれないマネジャーが仕方なく、数字を割り振る

A組織、B組織はその後どのように仕事を進められてゆくだろうか?
個々人をみてゆくと、意欲や考える力はどちらもそれほど変わらない
ただ、日常の中で発揮されている度合いはA組織の方が高くて、結果的に業績の差となって現れる

関係資本がその違いをつくっている

その違いは最終日に目標を達成している人と未達成の人が混在している時に顕著に現れるだろう

未達成の人の意欲を高めるために、達成している人も一緒になってお客様に電話をかける
あるいは、やり残していることがないか一緒になって考えてくれる
その人でなくてもやれることを代わりにやってくれる
少しでも進捗したら一緒になって喜んでくれる・・・

最終的に未達成のまま終わったとしても、周囲の人の協力に心から感謝し、達成できなかった自分を不甲斐なく、申し訳なく思い、「次は必ず」と悔し涙を流す

一方

達成した人は、ひとまず安心といつもと変わらない状態
未達成の人は、何とかしようとはしているものの、半ばあきらめ気味
マネジャーは何とかしろと叱責するか、あるいは放任か
達成した人は未達成の人に、努力が足りないんじゃないのか、運が悪かったねと表面的な関わり・・・

その後の目標設定会議では、どんな様子になるのか、想像は難しくないですよね

相対的に不足しているのは関係資本
一人ひとりが優秀であっても
組織に素晴らしい理念や目標があっても
お互いの信頼関係や決めたことは必ず守るという規律、助け合うネットワークがなければ
成果に結ぶつくことは容易ではありません

成果主義や目標管理、競争原理は組織の関係資本を消費します
減った分以上に増える仕組みがなければ、相互の不信をあおってゆくだけになります

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このページは、鈴木利和が2007年7月20日 21:46に書いたブログ記事です。

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