新しいソーシャル・キャピタル
すぎなみ地域大学の色平哲郎氏の話を伺ってまいりました
3つ重要な視点をいただきました
1.ムラ社会において長男は「利口に育ててはいけない」
2.医者の平和は患者の地獄、独善を許してはいけない
3.市民がオーナーになって医者を使いまわす
これらは、すべて、ソーシャル・キャピタルに通じる話だと思います。どういうことか、順番に説明します
1.ムラ社会において長男は「利口に育ててはいけない」
ムラ社会は長男社会。家督・家産・家業を引き継ぐ代わりにムラに残らなくてはいけない
そのムラ社会は「逃げたくなるような閉鎖性」がある
ムラで生きて行くためには、寄り合いに行って助平な話をして、酒を飲んでゲロを吐くようでなければいけない。下手に利口になって、正論を吐くようになるとムラでは生きてゆきにくくなってしまう。それで、親は娘や次男、三男とは違って、長男をバカに育てなくてはいけないのだそうだ
都市生活者は、そのムラ社会の閉鎖性を逃れてきた、次男、三男の世界なわけですね(うちもそうです)
しかし、企業が共同体的な性格を残してしまうと、ここでもバカなフリをしないとやっぱり生きてゆきにくい
そして、バカなふりをしているうちに、本当に何もできなくなってしまい、いつの間にか他の人の足を引っ張る側に回ってしまう
2.医者の平和は患者の地獄、独善を許してはいけない
誰かにとって「良い」ことの裏では、犠牲になる人がいるという視点です。
今回のタイトルである「生まれ育った家で老いて死ぬ」ためには、嫁に負担を強いるということ
そして、医者にとっての良い医療は、患者にとっては必ずしも良いことではないかもしれない。だから、多様な意見をもらえる回路を開いておく必要がある。地域医療では、保健婦さんがその役割を担ってくれている。色平さんは保健婦さんの意見を聞いて独善に陥らないように心がけている
しかし、世の中で影響力があるのは、医者の方だから、医者にとって都合の良いことがまかり通る可能性がある。その対策が3になる
3.市民がオーナーになって医者を使いまわす
色平さんは、農協が運営する「厚生連」の職員(医師)
ムラの人は、ほぼ農家なので、患者さんはオーナー
医師はサービス業として、患者さんに接する
色平さんはこの形態が良いと思っている
その理由は、赤字が少なく、患者の利害が優先されることにある
公的施設が大学病院や都道府県、市の病院日本赤十字、済生会、厚生連とある中で、もっとも赤字のが少ない
赤字の要因は、医師の人件費の高さ。医療は保険制度で価格統制されているので経営努力が難しい領域だから、人件費の差がそのまま出てしまう。この順で人件費が高く、そして、赤字額が大きい
開業医は、患者とある意味利害が相反してしまう
厚生連は、患者(農家)が所有者なので、利害が一致する
できれば、病院にはいかない方が良いし、医療費は安い方が良いので、予防医学に意識が向く
前の記事でも触れた「新たなる資本主義の正体」の話にもつながりますが、一般の人には医療のことはわからない
だから、医者に任せるしかありません
とはいえ、放任でもいけない
意思決定における説明責任と結果の評価とフィードバックが必要なのですね
この2つが欠けると独善、独裁に歯止めが利かない
専門知識がなくても、誰ならば安心して任せることができるのかはしっかりと選択する必要がある
そういう意味で民主主義が専制や共和制よりも機能するためには、アメリカの大統領選挙のように時間をかけて対話を続けることが必要になってくる
日本では、企画と意思決定、実行、評価とフィードバックを分ける発想がない。一時期、会社は誰のものかという議論が
あったが国についてはどうだろうか
私たちは税金を払っているが自分たちがオーナーだという意識はおそらくない。日本は形態としては国民国家だけれども、意識は封建社会のままだろう。お上に年貢を納めている感覚ではないだろうか。公共のサービスを代理人を選定して、委任しているとは思っていないだろう
ムラ社会とも企業ムラとも違う、説明責任と結果の評価フィードバックがオープンになされる場づくりが必要だということを理解いたしました
どの専門家が信頼できるかという意見の集約をする
労働組合のように労働条件の改善が主ではなく、社員代表として経営に説明責任を求め評価フィードバックする機関があると良いのではないか考えています
それを銀座コミュニティカレッジが担えると良いのでは
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